自分の提案やご案内そのものが価値になるコンシェルジュの仕事に惹かれ、ルミネに入社した藤井さん。ルミネ新宿でコンシェルジュとして働いていた当時を振り返り、「やっぱりお客さまから感謝の声を直接いただいたことは今でも鮮明に覚えていますね。『おかげさまで素敵なものが買えたよ、ありがとう』とご案内したお客さまがお買い物後に声をかけてくれたこともありました」。
そんな藤井さんは、当時から漠然と他職種への興味があったと言います。「館の事務所にはコンシェルジュだけでなく営業職の方もいたので、どんな職種の人がどんな仕事をしているのか、なんとなく見えてたんです」。お客さまと直接コミュニケーションをとるコンシェルジュとは違った視点から、ルミネを支えている社員がたくさんいる。それを見ているうちに、自分もコンシェルジュ以外の経験を積みたいという思いが強まっていきました。「自分に何ができるかわからないけど、とにかくやってみたいなという好奇心でしたね」。産休を経て復帰後に正社員登用試験にチャレンジし、合格。総合職へとキャリアを進めました。

総合職になってからは、まず2年ほどジョブローテーションでさまざまな部署で経験を積みました。その中で、自分がやりたいことを見つけたり、館を運営するための経営基盤を理解することがきたと言います。「コンシェルジュ時代からなんとなく他にどんな仕事があるか知ってた、なんて言いましたが、いざ自分がその立場になってみると知らないことだらけで、転職したような新鮮な気持ちになりました」。その後、ルミネ新宿やルミネ池袋で販売促進グループに所属。希望していた部署でキャンペーン施策の立案やInstagramの運用など、販売促進に関わる様々な経験を積みました。また、ルミネ池袋ではグループリーダーも経験。「グループリーダーとしてマネジメントに携われたのはとてもいい経験になりました」。
館でもう少し経験を積みたいという思いがあった反面、持ち前の好奇心から別の業務にもチャレンジしたい意欲も高まっていました。子育てにも少しずつ余裕が出てきたタイミングで、高輪ゲートウェイ駅周辺の大型複合開発プロジェクト「TAKANAWA GATEWAY CITY」にルミネとして参画するプロジェクトチームへの社内公募に手を挙げ、メンバーに選出。「選ばれたときはびっくりしましたが、やるからには思いきり頑張ろうという思いでした」。

品川開業準備室では、主にショップのリーシングと営業面の検討をメンバーと協力しながら進めています。特に営業の業務では、プロジェクトで唯一のコンシェルジュ経験メンバーとして、お客さまサービス分野を担当。サインやインフォメーション、免税カウンターなど、お客さまの目に触れるあらゆるものに携わっています。「コンシェルジュを経験したからこそ見えることがあると思っているので、そこはしっかり意見していくように心がけています」と藤井さんは語ります。また、2人の子どもを育てる母親としての目線も大事にしながら、多種多様なメンバーとともによりよい施設づくりに貢献しています。
「まずは品川のプロジェクトが無事開業まで辿り着けるように尽力することが目標です」と、今後の展望を語る藤井さん。「その上で、以前の経験を活かして開業後の販売促進もぜひ経験してみたいです」。興味があることにはなんでも果敢に挑戦する。それが、藤井さんがキャリアを重ねる上で最も大切にしていること。そして、ルミネにはそれを叶えるための機会とフィールドが豊富に用意されています。「ルミネには幅広いキャリア形成を支援する制度がたくさんあります。コンシェルジュを極めるのも、新しいことに挑戦するのも、それぞれ違った魅力や醍醐味があると思うので、既存の枠にとらわれずに、どんどんはみ出して挑戦してほしいと思います」。

学生時代のアルバイトやヘアメイクアシスタントを経験する中で、接客に携わりたいという思いが強くなっていった國吉さんは、2006年にコンシェルジュとしてルミネ荻窪に入社しました。「ルミネ荻窪は地域密着型、と聞いてはいたのですが、ここまでとは思わず驚いたのを覚えています（笑）」。そう当時を振り返りながら、地域のお客さまとの密なコミュニケーションがやりがいにつながったと、國吉さんは語ります。「毎日来店されるお客さまもたくさんいて、声をかけてくれる方も多かったです。「最近見なかったけど元気にしてた？」などと気遣っていただいたり、そういったコミュニケーションはコンシェルジュならではの楽しさだと思います」。
その後、サブリーダー、リーダーとキャリアを重ねていき、コンシェルジュチームのマネジメントや育成にも携わるようになりました。その中で、徐々に正社員登用への思いが強くなっていったと言います。「リーダーを1年経験して、自分の実力不足を痛感することも多くて。もっとこういうことができるようになりたい、と思うことが増えていき、正社員登用試験を受けることを決めました」。目の前のお客さまとのコミュニケーションだけでなく、館の売上やルミネの経営戦略を意識しながら業務に携わるために、正社員登用試験に臨みました。

正社員登用試験に無事合格後、総合職として営業支援グループに配属。従業員満足度向上のための施策立案や、ショップスタッフの研修運営などに携わりました。多岐にわたる業務に苦戦しながらも、先輩や上司のサポートのおかげで徐々に業務に慣れていくことができたと言います。「コンシェルジュとしての長い経験を活かし、お客さま目線に立った提案を常に心がけていました」。
その後、2人の出産を経験。3年間の育児休業を取得します。復帰後は、育児と仕事を両立するために特定事務職に転換。総合職時代は、担当フロアの巡回を通してショップスタッフとコミュニケーションをとることが必要不可欠でしたが、時短勤務の中で両立が難しいと感じ、グループ業務をメインに特定したキャリアを積むことができる特定事務職を選びました。
現在は営業管理グループでの事務業務に加え、衛生管理や防火防災も担当しています。「配属後1年間はグループのサポートとして全体の流れを理解するよう努め、2年目から企画の本業務にも携わることができるようになりました」。ショップを巻き込んだ施策の立案や実行など、着実に業務の幅を広げながら、育児と仕事、どちらも充実できるように励んでいます。

約9年間にもおよぶコンシェルジュとしての経験、正社員登用試験への挑戦、総合職を経て育休を取得し、特定事務職として業務の幅を広げる現在……自分らしいキャリアを切り拓いてきたこれまでを振り返ると、それぞれ違ったやりがいがあったといいます。「コンシェルジュは目の前のお客さまへの接客がメインですが、総合職や特定事務職になってからはまた違ったアプローチでお客さまと向き合うことができる。それが新しいやりがいや達成感につながったと思います」。
これからのキャリアについても、國吉さんは前向きに語ります。「ある程度育児が落ち着いてきたら、また総合職での仕事にチャレンジしてみたいという気持ちがあります」。その上で、これまで多くの先輩や上司に支えてもらった経験は國吉さんにとって大きな励みになりました。育児休暇を取得する際も、周囲の理解や育休経験者である先輩のアドバイスに助けられたといいます。そして今だからこそ、コンシェルジュを志す学生の皆さんに伝えたいことがあります。「職種ごとに本当に色々なやりがいがあります。迷ったり立ち止まったりした際には、じっくりまわりを見渡して、自分に合ったキャリアを選んでほしいです。ルミネには多様な選択肢があるので、安心して成長できるはずです」。